
ロートレックは射手座
さて、今日の射手座列伝は、パリの世紀末を駆け抜けた画家です。
たくさんの天才たちが集まったパリの中でも、特異な画家でした。
パリの夕暮れにいつも現れる、
ムーランルージュ(パリのキャバレー)で毎日飲んだくれる。
無頼派
さの、酒場のポスターや、飲み屋で見かけるいろいろな人々を描き、そして、日本のジャポニズムの影響を強く受けた、日本人には、おなじみの画家です。
伯爵家の生まれ、幼少期は何不自由なく過ごすが、近親婚のせいで骨粗鬆症を発症、思春期の時代に両足を手術、それ以来足だけ発育せずに、上半身は立派な大人、膝から下は子どもという、いかにもアンバランスな体になってしまう。
しかし、大きく受けたその精神的な重荷をせおいながら、
射手座本来の楽天性を生かし、絵を描くことに熱中した。
また、女性関係が派手なことも、射手座の特徴ですね。
とっかえひっかえ、まあ、伯爵ですから、気品もあったのでしょう。
恋を楽しみ、束縛が大嫌い。なんでも、冒険に変えてしまいます。呼吸するたびにいろいろなアイデアが浮かんできます。
周囲の人を楽しませる天才、裏のない言葉と、真実を追求するたもの情熱は誰にも負けませんでした。
貴族としての優雅さや正しいふるまいも、ひとこと多い性格でも憎まれたりすることはなく、夜の世界を楽しんでいました。
浪費と怠惰、陽気で誠実、
全くあい違うことを同居させながら生きていきました。
1864年11月24日生まれ 射手座
1882年パリに出る。モンマルトルでは、ゴッホやベルナールと出会う。
自分の容姿から来る差別を受けることで、
伯爵ながら、世の中の底辺の人々への優しい目をもつことが出来ました。
底辺の人たちに対する共感と、自分の容姿に対するコンプレックスが複雑に調合された複雑な人間です。
娼婦や踊り子たちとの交友の中で、刹那的に芸術を生み出していった。
踊り子たちが、自分をさらけ出して、実に生き生きしているのは、彼女らの心にスーッと入っていけるのです。
元々、女性にもてる射手座ですから。その人の内面まで鋭く見通し、クールに分析し、尚且つ愛することが出来る。
その他には
足の不自由だったので、疾走する馬の絵が多い。のびのびと駆け回りたい欲望があったのです。
人生を走り抜けたい。
馬が出てくるのは、射手座らしいですね。
1901年 母親の邸宅、あのマルロメ城で没する。36歳
芸術と冒険、
何も縛ることは何もない、正に世紀末に駆け抜けた射手座の男でした。